2024年J3第5節 FC今治vsFC岐阜戦の振り返り

残念ながら連勝は4でストップ。特に守備面での課題が明らかになったゲームかなと思います。

得点がなかったこともあるので、今回はビルドアップと守備の部分を中心に振り返ります。

ここからはいつも通り敬称略で書いていきます。

守備および自陣でのレビュー

1点目の失点シーンはまずロングボールを蹴られるところが良くなかったかなと思います。

ファーストディフェンダーが簡単には攻めさせないポジションを取ることが重要

横山のプレッシングの部分が庄司へのパスコースも切れてるとは言い難く、

気持ち相手のセンターバックの右足方向、もう少し左側のコースを限定できてれば結果は変わったかもしれません。

開始7分くらいと序盤だったので、ここは蹴らせないし、通させないというポジショニングで相手を警戒させる必要はあったかなと思います。

相手のプレーへの予測が不可欠

あとはロングボール蹴られる!ってわかった瞬間に戻り始めるくらいの意識も必要かなってところもあります。

ロングボールって局面を一気に変えれる反面、予測がある程度できればボールの滞空時間の間にポジションを修正する時間が若干もらえるという点があるからです。

このシーンで言うと4-4-2の部分の4-4の間が間延びしてしまっているようにも感じました。

そこのスペースが空いてしまうと中盤の選手のカバーに時間と距離が発生してしまうのでちょっと苦しいシーンだったなあという印象です。

ちょっとDAZNの中継だとわからなかったですが、気持ちラインを上げれなかったかは気になります。

センターバック間のスペースが空いてしまう守備とボランチのカバー範囲

FC岐阜に右に展開されて加藤が対応、サイドバックとセンターバックのスペースに走り込んだ相手に対しては福森が対応する形。ここまでは特に良いと思いました。

この後の福森のスペースを埋めるのが新井なのがちょっと厳しい印象を受けました。

新井の攻守の負担が大きいなあというのが印象です。基本的に福森のカバーはボランチが落ちる形になっていると思われ、新井が対応することが多いかなと感じてます。

ここは白井、市原が福森の方向(左サイド側)にスライド、右サイドのスペースをボランチが埋めるって感じで対応できないかなってところはあります。

ただ、攻撃面を考えた時には、FC今治の攻撃のストロングが右サイドにある分、スライドする形の守備体系と約束事にしづらいところはあるのかなって感じはあります。

ボールホルダーを起点にしてスライドして守って、ボールサイドからほとんど影響を受けない大外の選手は一旦マークを捨てる。

そちらにボールが展開された場合は再びスライドして守る、というのが本来の守備から考えるとベターかなと思ってます。

そうすると基本的に組織で守る形になるので、守備面での特定の選手への負担も減らしやすいと思います。

FC今治の場合は後述するようにサイドバックが取る位置などから考えて、ある程度攻撃面とのトレードオフになっちゃう印象ではありますが。

次は2点目の失点シーンですが、ボールの取られ方が悪すぎるってところはありますが、それ以外もいくつかポイントはあったかなと思いますので思ったことを書いてみます。

序盤は両サイドバックが中に絞るような形のビルドアップ

ビルドアップの際は3-1-2-4のような形。

3の部分は左から福森、新井、白井。1の部分はトーマス。2の部分は左が加藤、右が市原。

左利きの加藤と右利きの市原を利き足サイドのインサイドハーフ的なポジションに据えることにより、右サイド→左サイドへの展開、逆に左サイド→右サイドへの展開で幅を使いつつ、近藤、ヴィニの突破力、個の力を活かしたい狙いではないかと思いました。

10分くらいのシーンと11分くらいのシーンでも市原、加藤が同じような立ち位置を取っていたのである程度狙いはあるのかなって思いました。

ビルドアップ時のトーマスの両脇には広大なスペースができてしまう

ただ、今回のようにビルドアップ途中で相手にボールを奪われてしまうと、3-1-2-4と並びの特性上、トーマスの両脇と本来の両サイドバックのところの広大なスペースを使われる結果となってしまいます。

理屈的には4-3-3のボランチの脇のスペースが狙われやすいのと同じような理屈かなって思いました。

そこのスペースを使われて幅を使われてサイドに振られようものなら、スライドやカバーもままならず、

混乱に陥れられ失点につながるリスクがあることもあるなーってことで今後もこの辺を突かれると嫌なところではあります。

2点を追いかける展開での連動しない守備

前半30分以降くらいは2点ビハインドの焦りもあってか、トーマス、新井が前線までプレッシングにいくシーンがありました。

必然的に中盤のスペースが空き、非常にバランスが悪くなるシーンが目立った気がします。

この辺を危惧してましたが、後半からは修正されていた印象を受けました。

このあたりは監督の修正力が問われる部分かなと思うので、評価はできる部分かなと思います。

攻撃時のレビュー

今回はあまり振り返りに時間は割きませんが、思ったことを少し書いていきます。

横山はスペースがありドリブルができる形でこそ生きる

横山ですが、今節はほぼ見せ場なしでゲームを終えてしまった印象です。

現段階だとスタメンというよりは後半のオープンな展開になってからの方が個性が生きるかなという印象です。

もしくは相手が3バックなど比較的スペースがある形だと良いかもなあって印象です。

クロスに対してシュートで終われない

後半については特に右サイドからクロスを上げる場面が多くあったと思います。クロスを上げるまではいいんだけど、クロスをあまりにも茂木にキャッチされすぎだなという印象です。

茂木はハイボール処理に長けている印象なので、高いボール、低いボール使い分けるとかクロスではなく、ゴールに向かい敵を引き付けるなど、相手の予測を許さないプレーができると良いのかなと思います。

交代カードで違いを出し切れていない

山田は相手のスペースに飛び出したり、敵を引き付けたり相変わらず効果的なプレーでしたが、三門、アンジェロッティ、弓場はなかなか違いが出し切れていない印象を受けてます。

三門、アンジェロッティはまだコンディション的な問題があるのかもしれませんが、もう少し違いが出せると良いのかなと思います。

弓場については出場時間と機会が限られており、特徴がまだつかめていないですが、相手をかき回すようなプレーを期待したいです。

おわりに

残念ながら連勝はストップしまいましたが、課題が見えた意味では良い試合だったなあと思います。

ビルドアップの部分は特に弱点が明らかになったような印象ですが、形としてはおもしろいかなと思うので今後どのように修正するかがポイントになるかなって感じですね。

明日はギラヴァンツ北九州戦ですので勝利を期待して観戦したいと思います!

それでは。

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